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週刊ヤングジャンプ掲載の漫画、実写映画化された作品について

物語は加速する

実写映画について

ではGANTZの実写映画について話をしていきたい。今作は二部、前編・後編に分けられた構成となっており、そのどちらも非常に高く評価された。興行収入的な面でも十二分に成功したと言える域に到達しており、公開された2011年においては大ヒット作品と言えます。時期的には東日本大震災と前後する辺りがネックになるも、逆に映画でも見て楽しもうという人は多かったかもしれません。

少しおもしろいのが、実写化された作品としては前編が公開されてから3ヶ月ほどしか経過していないのに後編が公開された、という点だ。かなりハイペースな公開スピードだ、それだけヒットするだけの自信があったとも取れますが、予定に変更はないと言わんばかりに後編も前編と同時進行で制作されていたのかもしれませんね。それだとテラフォーマーズみたいになったのでは、という不安も一抹にはある。そうならなかったのは、後編を意識しながらもきちんと物語として綺麗にまとめられていたからこその成功といった方が適切だ。

ただ公開されたばかりの頃は物語が完結していないため、映画後編のラストは原作とは違った結末を迎えています。そういった原作とはやや違った点もピックアップしつつ、それぞれの作品を見ていこう。

作品概要

原作では主人公の玄野は高校生となっていますが、年齢設定にやや問題を抱えることになっているため、加藤共々10代から22歳という年齢に変更されている。その他細かいところで違うものの、物語終盤での終劇が原作とは全く異なる形で迎えている。一つの作品としてとても綺麗なエンディングを迎えているため、後腐れなく、後味悪く物語を見終わることがないのも良点だ。

極力ネタバレには気をつけつつ、作品について話をしていこう。

GANTZ

まずは物語の始まりであるGANTZについてだ。物語が始まり、加速していく中で玄野は戦いを経験していけばしていくほど、非日常であるはずのガンツとして戦う自分と、その奥に秘められた自身の本質に触れていきます。一方。玄野と共に事に巻き込まれた加藤は暴虐的な世界に耐え切れず、こんなことは間違っていると訴え続けます。状況に適応していく玄野に対して、受け止めきれずに違う可能性を模索する加藤、第一作目ではこの点が大きく挙げられる。

そもそも二人は親友といえど、事態に巻き込まれるまで音信不通の関係だった。そこまで至る中でお互いに心情の変化をきたしているのは当然、中でも玄野は原作において最も変革した人物となっている。実写映画でも何も代わり映えのしない毎日で、自分にしか出来なことを見出すとガンツとしての自分を受け入れていく。加藤は変わっていく玄野に戸惑いながらも自分にできることはあるとして違う道を探しますが、結局は自分が助かるためで逃げているだけだと指摘されたことに、前を向きます。

けれど加藤はその後の戦闘で死亡し、それに対して玄野は嘆き悲しみます。けれど復活させることが出来るため、必死になって異星人との戦闘に挑んでいる辺り、玄野は玄野で加藤のことを仲間として見ていたと考えられます。

GANTZ PERFECT ANSWER

後編となる『PERFECT ANSWER』では、物語の展開が一気に加速していきます。今作ではグロテスクな描写が多いシーンでもあり、最も白熱した異星人とのバトルが展開されます。一番の醍醐味は、物語終盤にて展開される異星人とガンツメンバーとの銃撃戦だ。原作にはない展開で、敵異星人がガンツメンバーの本拠地たる部屋への侵入を許すものとなり、GANTZを守るためメンバーと敵で激しい攻防が行われます。

敵が使用する銃、乱れ乱れに飛び散る弾丸は本来ならメンバーが着用するスーツを傷つけることは皆無ですが、過負荷が掛かればスーツの機能が失われてしまう。その弱点を見越しての激しい銃の乱戦にメンバーが次々と倒れていきます。

最もこれらのシーンは劇場作品としてオリジナルの展開となっているので、原作ファンにしてみれば乙な展開を持ってきたなと評する人もいただろう。そして生き残るのはわずかという辺りがある意味センチメンタルな部分となります。後編は原作とほとんど共通しない部分が多くあるため、原作を知らない人でも気軽に見られるという点でも大きい。

作品全体の評価として

実写映画化されたGANTZ、前編と後編の2つを含めての評価としてはかなり高い。事実、2011年の年間興行収入ランキングでは前編が5位、後編が9位とどちらも10位以内にランクインしている。震災があった年だったとはいえ、これだけの成績が記録出来たのであれば文句無しだ。それだけ原作ファンも納得できた作品になったということだろう。最新技術を取り入れながらも、日本を舞台にした世界観と役が非常にマッチした漫画原作という点を考えれば成功作、そう言えるだけの映画だ。